- 歯周病の症状と原因について
- ブラッシング指導
- 歯周病の治療
- 歯周病に関する説明パンフレット
1.歯周病の症状と原因について
(1)歯周病の症状
子供や若い人で炎症が歯肉だけに起こっている場合を歯肉炎と呼びますが、成人の場合炎症が歯肉だけということはむしろ少なく、炎症が歯肉を通り越して、歯を包んでいる組織全体に及んでいることがほとんどです。具体的には歯肉、歯槽骨という歯を包んでいる骨、歯根膜という歯と骨の間のクッションと歯の根の表面のセメント質に炎症が起きている場合を慢性辺縁性歯周炎と言い、一般的には「歯周病」と呼ばれています。昔は「歯槽膿漏」と呼んでいました。厳密にいうと成人の9割以上は程度の差はありますが、歯周病にかかっています。
歯周病の症状としては、
歯肉が腫れて、赤くなり、ひどい時はぶよぶよして、少し触っただけで出血したり、膿が出てきます。
次第に歯肉がやせて、退縮し、歯の根の部分が露出して歯が長くなったように見えますそれまで歯肉に中に隠れていた歯の根の部分が水や空気にしみやすくなることもあります また歯肉がやせてくるのといっしょに、歯を支えている骨も溶けてきて、歯がぐらぐらしてきて、噛むと痛みがでてきます。
このような状態がひどくなると歯を抜かなければならなくなります。
人が歯を喪失する原因の1割は事故による物ですが、残りの9割の原因としては虫歯と歯周病がほぼ半分づつを占めています。若い頃に歯を失う原因の大半は虫歯ですが、徐々に歯周病で歯を失うことが多くなり、35歳以降では歯周病によって歯を失うことが多くなり、高齢になると歯を失う原因の大半は歯周病となります。
つまり、歯周病を予防できれば、高齢時の歯の数は倍にできるのです。
(2)ポケットについて
健康な歯肉の場合、歯と歯肉はぴったり密着しており、歯と歯肉の境の部分の1~3ミリが剥がれているだけで、細菌やその塊である歯垢が入り込まないようになっています。しかし歯肉に炎症が起きると、歯と歯肉が剥がれ始め、ポケットと言われる溝ができた状態になります。
このようなポケットができますと、そのポケットの中に細菌や歯垢あるいは歯石が溜まり始め、それらのためにさらに歯肉の炎症がひどくなり、よけいポケットが深くなるという悪循環が起こります。
このように歯肉の炎症とポケットの深さは関係が深く、ポケットの深さを測ることに よって、歯肉の炎症の進み具合や健康状態が分かります。(歯を支えている骨の健康状態はレントゲン写真で分かります)。
ポケットの深さが4ミリ以上は病的な状態と考えられ、8ミリ以上になると、抜歯しなければならないことがあります。
ポケットの深さは目盛りのついた器具をポケットに挿入して測りますが、炎症の強い歯肉ではちょっと触っただけで、出血したり、痛んだりすることがあります。
歯周病の治療によって歯肉の腫れが退いてくるとポケットは浅くなります。
(3)歯周病の原因
歯周病の原因として多くのことが挙げられています。
まず口の中の原因としては、
- 歯垢(70%が細菌です)
- 歯石
- 食べかす(細菌の栄養になります)
- 歯の着色物(たばこのやに、茶しぶ、空気の汚れ)
- 食片圧入
- 虫歯
- 習癖(口呼吸、喫煙、舌習癖、歯軋り、歯ブラシの不正使用)
- 歯列不正
- 咬合異常
- 不良補綴物
などがあります。
全身的原因のみで歯周病が起こるのはまれであるが、その因子を挙げると、
遺伝、年令、栄養(ビタミンB群、C、D)、内分泌障害、白血病、自律神経失調、薬の副作用(ダイランチン)、全身疲労、などです。
(4) 歯垢(プラーク)について
歯周病の主原因はこの歯垢です。
歯垢は歯の表面にくっついている白色ないし黄褐色の沈着物で、食べかすではなく、その70%が細菌です。残りの30%はその細菌の作り出したねばねばした物質(デキストランなど)で、それで歯にくっついているのです。ちょうど蜘蛛と蜘蛛の巣の様な物です。
歯垢を耳かきの先くらいとると、その中には約30億の細菌がいるといわれ、普通の人の口の中にはゴキブリ2匹分の細菌がいるそうです。
この細菌のために歯周病が起こるのです。また歯周病だけではなく、細菌の出す酸のために、虫歯にもなります。
歯周組織が破壊されるメカニズム
- プラークが歯周組織を刺激
- 細胞(肥満細胞・好塩基球)が化学伝達物質(ヒスタミン)を放出
- ヒスタミンが血管に作用し、血管の透過性が高くなり、血中成分(好中球・マクロ ファージ、リンパ球などを含む)が血管から滲出する
- 好中球などが歯周病原菌と戦う際にサイトカインなどを作り出してしまう
- このサイトカインなどが歯周組織にダメージを与え、破壊を起こす
歯垢(プラーク)の除去
歯垢は空気を吹きかけたり、口をゆすいでも取れませんが、歯ブラシなどでこすり取ることができます。
歯垢の着きやすい所は、噛む面の溝、歯と歯肉の境、歯と歯の間で、歯周病や虫歯の始まる所と一致しています。
歯垢は歯と似た色をしているので、見分けがつきにくいのですが、特別な染色液で染め出すことが出来ます。
歯の全表面の歯垢量を100%とすると、3回うがいすると10%が取れ、口腔洗浄器では30%、ブラッシングでは85%が取り除けます。
現在歯垢を取るのに一番効果的なのは毎日のブラッシングです。
(5)歯石について
歯周病の原因の2番目は歯石です。
歯石は歯の表面にくっついている石の様な物でその成分によって、黄色かったり、黒 かったりします。
歯石は元は歯の表面についていた歯垢で、その歯垢が2週間ほどついたままになると、唾液中の石灰分を取り込み硬化して歯石になります。ですから歯垢を歯ブラシできちんと取れば、歯石は溜まりません。
歯石には2種類あり、歯のまわりの歯肉より上の部分に付いた黄色い歯石(歯肉縁上歯石)と、歯肉の中(ポケットの中)の歯の表面に付いた黒い歯石(歯肉縁下歯石)とがあります。
黄色い歯石は歯肉縁の上の歯面に沈着し、比較的やわらかく、唾液がミネラル源となっており、下顎前歯の裏側や上顎臼歯の表側のような唾液腺の開口部付近に溜まりやすいです。また噛む相手のない歯の表面にも溜まりやすく、歯の噛む面を被ってしまうこともあります。
黒い歯石はポケット内の歯面に沈着し、歯周病による炎症のある部位に溜まり、歯肉からの血液などが混じって黒くなっています。黒い歯石は緻密で硬く、歯にしっかりとくっついています。血清に似た歯肉浸出液がそのミネラル源であるともいわれています。
歯石は歯垢つまりは細菌の塊が硬くなった物ですから、歯垢と同じ様に為害作用があります。歯石の表面はザラザラしており、そのために歯肉に悪い刺激を与えますし、ハミガキにより歯肉がザラザラした歯石に押しつけられ炎症がひどくなります。さらに歯石の表面はザラザラしているため歯垢が付着しやすくなり、加速度的に歯石は大きくなります。 いったんついてしまった歯石は歯ブラシでは取れません。歯石を取るには歯科医院に 行って取るしか方法はありません。半年あるいは1年に一度は歯科医院で歯磨きのチェックと歯石を取る必要があります。
(6) 歯周病の治療について
歯周病の主原因は歯垢です。これが歯の表面に付いていないようになれば、歯周病は必ず治ります。歯垢を取るのに一番効果的な方法は毎日のブラッシングです。そういう意味では歯周病の治療の主体は患者さん本人で、歯科医院は歯ブラシ法を指導したり、磨き残しをチェックしたりして患者さんのお手伝いの役割をします。
2番目の原因の歯石は硬くて歯にしっかりくっついているので歯ブラシでは取れません歯石は歯科医院で取るしかありません。
しっかり歯ブラシができるようになり、歯石を取っても、治らない場合は簡単な手術をして歯肉を切らなければならないこともあります。
2.ブラッシング指導
(1)歯ブラシの選び方
一般的には人指し指の先から第1関節ほどの大きさのヘッドでストレートな柄のものが使い易いようです。
反対側から見て毛先がはみでたら、歯ブラシを取り替える時期でしょう。
(高齢者や不器用で上達しない場合は電動歯ブラシを勧める)
歯ブラシの硬さは、一般的には硬いほうが歯垢が10~20%よく取れるようです。歯肉が腫れている場合や痛みが有る場合は柔らかい歯ブラシで2、3週間から数カ月慣れてから硬い歯ブラシに変えてください。
(2)ブラッシングのタイミング
ブラッシングのタイミングとしては、理想的には1日3回毎食後3分以内に3分以上行って下さい。
食後30分はブラッシングしない方が良いとの情報が一時喧伝されましたが、これは酸蝕症という特殊な病気に対する警鐘でした。酸蝕症の患者では酸性の食物や胃液により歯の表面が軟化しているので、唾液の緩衝作用によって酸の作用が弱まるのを待ってブラッシングした方が良いという研究でした。しかしこの研究は酸蝕症という特殊な状況下での予防法であり、試験管内の研究によるものでした。研究をされた方も自身の研究が過った解釈をされ、面食らったことでしょう。現実の一般的な食生活では食後なるべく早くにブラッシングをして、口腔内から糖分や歯垢を除去し、歯垢を歯石に育てさせないことが重要です。
(3)ブラッシング時間と回数
ブラッシングはきちんと行うと最低でも10分以上はかかります。
また時間がとれない場合でも、1日1回は十分な時間をかけて磨いて下さい。
1日3回いい加減な方法で短時間ブラッシングするより、1日1回ひまなときに正しい方法で2、30分しっかり磨く方が効果的です。
(4)ブラッシング時の出血について
たとえ正しい方法でブラッシングをしても歯肉に炎症がある場合は出血が有ります。しかし出血があるからといって、ブラッシングをおろそかにすると、ますます歯肉の炎症がひどくなります。
一般に歯周病に罹っている人が歯科医院で習った正しいブラッシングを行うと、最初はそれまでより出血しますが、1週間も続けるとそれほど出血しなくなります。正しい方法にもかかわらず出血するような部位は炎症があるわけですから、出血を恐れず、むしろ一層ブラッシングに励んで下さい。
(5) 歯肉マッサージについて
歯肉を積極的にマッサージする必要性については疑問があり、本当に効果的かは証明されていません。
マッサージは血行を良くし、治癒を促進します。また歯肉上皮が肥厚角化し、抵抗力が増します。マッサージが全く不必要というわけではありません。しかし、歯肉マッサージだけでは歯周病は治りません。
極端な例では、皮膚にとげが刺さって腫れて痛い時、その上からマッサージしても治りませんが、原因となっているとげを抜けば、マッサージの如何に係わらず、治ります。
歯周病症の場合も原因である歯垢、歯石が取り除ければ、マッサージの有無に係わらず治ります。
またマッサージをしすぎると歯肉が退縮してしまいます。
ブラッシング法には積極的な歯肉マッサージを重視するローリング法などや歯垢除去を重視するスクラッビング法やフォーンズ法などがあります。
様々な実験研究の結果、歯肉マッサージを重視する方法より歯垢除去を重視する方法の方が歯周病の治療には効果的であることが分かってきました。またスクラッビング法や フォーンズ法でも歯肉に必要なマッサージ刺激は加わりますのでそれい所樹のマッサージは不要です。
以上のことから当歯科医院では歯肉マッサージは積極的には勧めていません。
(6)ブラッシング方法について
ブラッシング法には歯ブラシを使った方法として
- スクラッビング法
- バス法
- フォーンズ法
- ローリング法
- ティルマン改良法
- チャターズ法
があります。
①スクラッビング法 ③フォーンズ法 ④ ローリング法 が比較的容易に習得できるようです。特に①と③は歯垢の清掃効果も高く、当歯科医院ではこの両者を始動しています。
そのほかに歯と歯の間を磨く方法として
⑦ デンタルフロス法と歯間ブラシ法
があります。
①スクラッビング法
当歯科医院では成人の方にはこの方法を勧めています。
現在考えられているブラッシング法のなかで、一番清掃効果が高く、覚え易いようです。但し、横磨きになりやすいので、注意が必要です。
〔頬側〕
歯面に垂直に毛先を当て、歯肉とわずかに接するか接しないかにします。
毛先を軽く押し、毛先は歯間部にはいります。
歯ブラシを近遠心へ数・動かします(振動させるイメージです)。毛先は絶対に歯を乗り越えて動かしません(横磨きとの違い)。1歯につき10回振動させます。
歯ブラシの毛先は一度に3歯磨けますが、必ず1歯ずつ順番に磨いていきます。
その際毛先が犬歯をまたがないようにします(つまり第1小臼歯を磨いたら次は側切歯を磨きます)。犬歯は突出した歯なので歯肉を刺激しすぎるためです。
常に磨き始める場所と順番を一定にして絶対変えません(磨き残し、磨き忘れを防ぐためです)。
〔咬合面〕
咬合面に垂直に毛先をあて、溝の中に毛先が入るようにします。
毛先を振動させます1歯ずつ磨きます。
〔舌側〕
歯ブラシの3列のうち1列は咬合面にかかるようにし、毛先が45度の角度で歯面にあたります。
毛先を振動させます。1歯ずつ磨きます。
前歯はかきあげるようにします。
〔最後臼歯の遠心面〕
ハブラシの先の方を使い、縦に磨き上げます。
あるいはウルトラフロスか細く切ったガーゼを使う。
②バス法
スクラッビング法に非常によく似た方法です。
歯ブラシの毛が歯軸に対して45°になるように傾け、毛先がポケット内と歯肉に接するように弱い圧力で押しつけて、近遠心的に数・振動させます。
軟らかい歯ブラシを使います。
舌側を磨く時も毛先は咬合面に乗りません。
咬合面はスクラッビング法と同じです。咬合面に垂直に毛先をあて、溝の中に毛先が入るようにします。
毛先を振動させます1歯ずつ磨きます。
ポケット内や歯間部の清掃に適しますが、歯面全体の清掃効率はスクラッビング法に劣ります。
③フォーンズ法
手先の器用でない方やお子さんにはこの方法を勧めています。
歯垢除去効果は高く、比較的容易に習得できます。
歯ブラシは比較的柔らかめが適当です。
〔頬側〕
上下の歯をあわせ(切端咬合)、毛先を歯面に直角にし、円運動を描きます。
一度に上下顎数歯ずつ磨けます。
〔舌側〕
横磨きです。
〔咬合面〕
毛先を咬合面に垂直にあてて小刻みに前後運動します。
④ローリング法
歯肉マッサージが主体です。
歯垢除去効果はやや低いですが、比較的容易に習得できます。
歯肉辺縁から2、3㎜に歯ブラシの毛先を当てます。
歯肉が白くなるくらい圧力を加えてから、歯冠方向に回転させます。
マッサージをやりすぎると歯肉退縮を起こします。
⑤スティルマン改良法(スティルマン法+ローリング法)
歯ブラシの毛の脇腹を歯肉辺縁部に当てて圧迫後、振動(円運動)を与えてから、歯冠方向にずらしてからローリングさせます。
⑥チャターズ法
スティルマン改良法と逆。
まず毛先を歯冠方向に向け、歯面に45°の角度になるように毛先を当てます。
毛先を歯肉方向へずらしてから円運動をするようにして圧力を加えます。
極めて難易度が高く、習得が容易ではなく、しかも清掃効果は低いです。
⑦ デンタルフロス(糸ようじ)と歯間ブラシ
歯間部は歯ブラシではどんなにがんばっても50%しかきれいにできません。
デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを使うと歯垢の90%までが取り除けます。
できれば1日に1回は行ってください。
フロスは歯間部に空隙のない若い人向きで、歯間ブラシは空隙のある人向きで、こちらの方が清掃効果が高いので歯周病の治療にはこちらの方が効果的です。しかしフロスは歯の接触点部も磨け、虫歯の予防になりますから、歯間部に空隙のある方も時々はフロスを使って下さい。フロスと歯間ブラシの両方をあるいは交互に行うことがベストです。
ⅰ)デンタルフロス
フロスにはワックス付きとワックス無しがありますが、ワックス無しの方が勧めです。適当な長さに切ったフロスを両手の人指し指に巻き付け、のこぎり引きの要領で歯間部に通し、歯に沿って上下に動かして汚れをかきとります。
指に巻き付けるのが面倒な場合や、うまくできない場合は先がふたまたになったフロスホルダーやウルトラフロスを勧めています。
ⅱ)歯間ブラシ
歯間部の歯肉が退縮している方の場合、歯間部の清掃には歯間ブラシが最適です。
歯間部の清掃にはフロスより効果的ですが、歯の接触点部は磨けないので、時々は虫歯予防のためフロスを使って下さい。
歯間ブラシには太さによってSSS、SS、S、M、L、LLのサイズがあります。最初はや や細めの物を使って慣れて下さい。
まず歯間部へ毛先を3㎜ほど差し込み、方向が定まったら前後に数回動かして下さい。毛先が両隣の歯の側面に同時に接触する大きさの歯間ブラシを選んで下さい。
奥歯の歯間部を清掃するために毛先を曲げる場合、針金の部分で曲げると折れてしまいやすいので根元のプラスチックに覆われた部分で曲げてください。
(7) 歯磨き粉
残念ながらテレビのコマーシャルの1/10の薬理効果も期待できません。歯垢を取る主体はあくまで歯ブラシによるブラッシングであり、歯磨き粉はその補助にしか過ぎません。(典型的な過剰広告といえます。蛇足ながら義歯安定剤のコマーシャルも悪質です。)
むしろ発泡剤のため口の中が唾液と泡だらけになり、十分な時間ブラッシングできなくなります。
また、歯がきれいになっていなくても、含まれている香料のため、爽快感が得られ、きれいになった気分になってしまいがちです。
しかし歯磨き粉をまったく使わないと歯の表面が空気の汚れや茶渋のために着色してきます。歯の着色を予防するためにせいぜい1日1回歯ブラシの毛先の1/3 もつければ十分です。テレビのコマーシャルのように大量につけて、横磨きをすると歯の根の部分が研磨剤で楔状に削れてしまい、歯がしみるようになってしまいます。
むしろ歯磨き粉は使わないで、十分な時間ブラッシングし、歯が着色したら、定期検診を兼ねて歯科医院でクリーニング(有料で1回3000円~4000円)してもらう方が賢明です 但しフッ素を配合した歯磨き粉は虫歯予防には効果が有ります。
当院で販売している歯磨き粉には体に害がないとされる最大量のフッ素が含まれていますし、歯を削らないように研磨剤は含有していません。
(8)電動歯ブラシについて
手の不自由な人や不器用な人は電動歯ブラシが効果的です。
スクラッビング法やバス法に則って毛先を移動させて下さい。
口腔内全体の清掃効果は高いのですが、歯列不正のある人は手で磨く方が清掃効果は高いでしょう。
但し電動歯ブラシを使っている人の口腔内を見ると、手による歯ブラシが上手く出来ない人は電動歯ブラシを使っても歯垢はあまり取れていません。歯ブラシの毛先が届いていない部位は電動歯ブラシの毛先も届いていません。電動歯ブラシは手による歯ブラシより短時間で磨けますが、磨き残しの欠点は改善されません。歯垢が取れるか否かはハードの問題ではなくて、ソフトの問題のようです。
3. 歯周病の治療
当院では、歯周病の治療のために、初診や定期検診のたびに歯周ポケットの深さを測定しています。
まず代表的な12本の歯の周囲のそれぞれ6か所の歯周ポケット(歯と歯茎の間にできた溝で3㎜以下が健康な状態)の深さを測定します。その後、残りの歯の歯周ポケットの深さを測定します。
歯周ポケットが深いほど歯周病は進行しており、4㎜以上、6㎜㎜以上、8㎜以上のか所の数に応じて4~10回で口腔内全体をスケーリング(歯石除去)しています。また定期検診のたびに歯ブラシ指導を行い、自己流に戻ってしまった歯磨き法を修正していただいています。この修正が大切で、これを怠ると歯周病は進行していきます。
代表的な12本の歯を6か所ずつ合計72か所の歯周ポケットを測定した結果、
4㎜以上が48か所未満:2回連続達成の場合は極めて良好な状態で全顎を4回でスケーリング(歯石除去)します。
4㎜以上が48か所以上:ほとんどの患者様がこのレベルで全顎を6回でスケーリングします。
6㎜以上が6か所以上:中等度以上の歯周病で、全顎を8回で念入りにスケーリングします。
8㎜以上が3か所以上:歯周病がかなり進行しており、全顎を10回で特に念入りにスケーリングします。
4.歯周病に関する説明パンフレット
歯周病ってどんな病気
歯周病の恐れがあります
スケーリング説明シート
特にみがきにくいところとコツ・歯磨きの基本
フロス・ 歯間ブラシの正しい使い方
歯ぐきの中の歯石取りについて
メインテナンス_歯肉炎・軽度歯周病(1)
メインテナンス_歯肉炎・軽度歯周病(2)
メインテナンス_中等度・重度歯周病
メインテナンス_妊娠中の方
よくわかる!こどもの歯みがき!(東京都歯科医師会)
